短編映画さながら映し出すMCが、渋みの効いた煙たいフロウで多彩な音像をまとめ上げ、遂に帰ってきた。1st album『Everything is Possible』(2011)から進化を遂げた音楽性。プロデューサー陣は、絶妙の相性をみせるメロディアスなJZO、濃厚な夜の気配漂うYAGI（Bright Blow）、繊細な詩情を醸すNaomi Ishimatsu、ヘビーでストイックなDJ FAL、そしてダビーなエッセンスを持つDJ SUGI。ひと夜の物語、孤独な時間、夏のひととき、街の雑踏……様々なトーン・色彩を見せるビーツにCHILLTORAの映像的なリリックスが乗り、聴き手はそれぞれのシーンへと飛ばされる。自身の等身大の生活を表現しながら、どこかファンタジックな異世界との交流を感じさせる感性。それはアルバムのアートワークのように想像力を刺激するだろう。ハイライトは、MCの夜をポエティックな物語とダブらせる#8 蒼い満月、ディープな世界へ引きずり込む#10 DUB、熱を帯びるライブ定番曲#11 NISHIBI。そしてやがて終盤、セルフプロデュース曲#14 夜ノ森に至ったとき、そこに静かに表現された独りの男の姿が胸に沁みる。すべての表現の芯にあるのは、ブレない強さと、地道にやり抜くタフネス。昨今では少なくなった、ヒップホップに音楽を取り戻す一枚。CHILLTORAセカンドアルバム「十三ノ月」待望のリリース！


TRACK LIST :
1. SEIREN
2. 360°
3. 3 MinutesDrama
4. BLACK NEWS PAPER
5. 夜会
6. Boarding pass (skit)
7. ONEDAY
8. 蒼い満月
9. Highball
10. DUB
11. NISHIBI
12. なつのおわり
13. 夜ノ街
14. 夜ノ森
15. Resurrection (skit)
16. JUST A ONEDAY
17. ONESHOT


PROFILE : CHILLTORA
1999年、現在もCHILLTORA BANDとして活動を共にするDJ SUGI、SHINZANらとMANCHEZを結成。ラッパーとしてのキャリアをスタートさせる。単身渡ったカナダ・バンクーバーをはじめ世界各国を旅した経験と、”地元大田区"のストリートで培った感覚とを映像的なリリックスに落とし込み歌うMC。低音が効いた渋めの声質、土臭い歌心を忍ばせたフロウ、固いライミングといったスタイルで様々なプロジェクトに参加。リリースとLIVEを重ねる。2011年にはソロデビューアルバム「Everything Is Possible」を発表。真摯な情熱を多彩な音楽性で煙たく巻き上げた同作を通じて、セカンドへ繋がる各地の仲間とリンクを果たす。以降も、都内各所でのLIVE、RINO LATINA Ⅱ、GK Maryan主演の『CHIENOWA』への参加、蒲田拠点のユニットFar South Tokyoでのリリースなど精力的に動き続ける。2016年、夜が似合うダビーなLIVEスタイルと自然体なキャラクターがプロップスを集めるなか、遂に5年越し待望のセカンドソロアルバム「十三ノ月」が全国へ向けてリリースされる。


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